矯正治療には歯の保定が必要です!

  • 歯にいい話
  • 矯正

こんにちは、今回は矯正治療と歯の保定についてお話しします。

 

長い時間をかけて綺麗な歯並びを手に入れた後は、その歯並びが動いてしまわないように【保定】をしなければなりません。

矯正治療は

①「歯を動かす時期」

②「歯を動かさない時期」

と大きく分けられます。この②の動かさない時期の事を【保定】と言います。

 

🦷歯は小さな力で徐々に動きます

 

歯は顎の骨(歯槽骨)によって支えられています。歯の根と骨の間には「歯根膜」という、弾力があり伸び縮みする薄い膜があります。この歯根膜は矯正治療で重要な役割を担っています。

ワイヤーやマウスピースなどの矯正装置を使って歯に力をかけると、歯根膜が縮んだり伸びたりを繰り返し、歯が少しずつ動いていきます。

 

🦷なぜ保定が大事なの?

歯は歯根膜や骨の周りの組織を変化させる事によって動いていきます。しかし、歯を動かした直後は歯が動いても周りの組織の変化が追いついておらず、歯は動きやすい状態にあります。そのため、周りの組織が新しい歯の位置に適応して落ち着くまでは、歯が動かないように保定する必要があります。

また、実は歯にはいろいろな力がかかっており、上下方向の噛む力や、頬や唇、舌などの力、舌を押し出す癖などでも歯は動いてしまいます。その様な力で歯が動くのを防ぐために保定を行う必要があります。

 

🦷保定期間中は何をするの?

保定期間中は、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。取り外し可能な装置では、患者さんの協力度が歯並びに大きく影響します。つまり、装着しなければ歯が動いてしまいます。

リテーナー

 

クリアリテーナー

歯が動いてしまうと、作成した保定装置が合わなくなり、再制作が必要となる場合があります。決められた時間を守って装着しましょう。

また、歯はまだ動きやすい状態にあるため、保定装置がしっかりと作用しているかやフィット感などの確認が必要です。定期的に点検にお越しください。

 

🦷保定期間中にお願いしたいこと

 

・トラブル時はすぐにご連絡ください

 保定期間中は保定装置が破損したり、お口に痛みが出て来たりといったトラブルが起こることがあります。何か異常があった時は、すぐにご相談ください。

・お口のケアを心がけましょう

 保定装置はワイヤー周りに細菌の塊・プラークが付きやすく、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。毎日装置のお手入れをするようにしましょう。臭いや汚れが気になる時は専用の洗浄剤を使用して洗浄するようにしましょう。

・外した時は、必ずケースに入れるようにしましょう

ティッシュなどにくるんでおくと、ゴミと間違えて捨てられてしまう可能性があります。

 

🦷保定装置はいつまで使うの?

 

後戻りのリスクによって保定期間は異なり個人差があり、一年程で終わる方や何年も装着する方もいます。

また1日の装着時間も、状況によって違います。歯を動かした直後が最も動きやすい時期であるため、取り外し式では終日装着することが多いです。

 また、紛失しても作り直す事は可能ですが、最も理想的な歯並びは歯を動かし終わった直後となるため、保定装置のその時のものがベストとなります。再作成時は無くしたその時点での歯並びに合わせた装置になるため、なるべく無くさないようにしましょう。

 

せっかく手に入れた綺麗な歯並びを、保定をしっかりしてキープをしましょう!

人気記事ベスト3