虫歯治療

どのような人が虫歯になりやすいのでしょうか?

①虫歯菌が多い人
元々虫歯菌が多く、プラークの中に住みついているミュータント菌が虫歯の直接の原因になります。

②歯が弱い人
生まれつき歯の質が弱い人は、虫歯になりやすいです。フッ素塗布を行うことで、歯質を強化しましょう。

③歯並びや形が悪い人
デンタルフロスや歯間ブラシなども使ってお手入れし、磨き残しがないか、定期的にチェックしましょう。

④唾液の少ない人
長期に渡って薬を服用していると、副作用で唾液の分泌が抑えられる事もあります。また、頭部の放射線治療を受けている人にも、唾液の減少が見られる場合もあります。
歯科医に飲んでいる薬を伝えておきましょう。

歯に冷たいものがしみるのですが、どのような治療方法がありますか?

歯に冷たいものがしみる原因として、むし歯・知覚過敏・歯周病の可能性があります。
治療方法として、
①薬剤により症状をやわらげる、
②薬剤やレーザーを使って象牙細管内組織液を凝固させる、
③表面に露出した象牙細管をレジンやグラスアイオノマーなどの歯科材料でフタをするなどの治療法を適宜選択して行います。

虫歯治療後に虫歯になりにくくする方法はありますか?

①毎日の歯みがきをおこたらない
食事を行った後はフロスも使って歯みがきを行いましょう。
夜寝ている間は唾液の分泌量が減り、虫歯菌が増えやすい状態のため、夕食後は歯みがきとフロスをあわせて10分以上時間をかけて念入りに清掃をします。

②詰め物や被せ物をセラミックにする
セラミックは表面が滑らかなため、プラークは付きにくいといわれ、虫歯再発の予防に期待できます。

③治療後の定期健診を心がける
治療後は3ヶ月に1回のペースで定期的な健診を受けましょう。歯のクリーニングを行うことで、普段のブラッシングでは届かないところもきれいになります。

むし歯の要因は何ですか?

歯の表面のプラーク(歯垢)の中には細菌が存在します。細菌は飲食物の中の糖分を摂取・分解して酸を出します。この酸により歯は溶かされます(脱灰)。人の唾液は、酸を緩衝して中性に近づけることで歯を守ります。また唾液は、カルシウムやリン酸を含んでおり、これらが脱灰された歯を修復(再石灰化)します。糖分の摂取が頻繁で、酸の緩衝や再石灰化が間に合わずに脱灰された状態が続くと、その部分はそのうち崩壊することとなります。これがむし歯です。

虫歯の治療で、金属を入れたのにしみるのはなぜですか?

歯の詰め物として、特に金属製の物を使用したような場合、熱伝導によりしみることがあります。具体的に言うと、金属は熱を神経に伝えやすいので、金属のつめものや被せものを入れた当初は、しみることがあります。痛みが取れるまでの期間は、歯の状態や人によって、1〜2週間から数ヶ月ぐらいまで様々です。

つめ物を入れた後、どれくらいで食事をして大丈夫ですか?

セメントがしっかり固まって固定されるのには、30~40分かかります。その間は食事をしないようにしましょう。

毎日かかさず歯ブラシをしているのに虫歯がすぐできてしまうのはどうしてでしょうか?

ただ歯みがきをしているだけでは、虫歯リスクは減少することはなく、適切なブラッシング方法、虫歯にならない生活習慣などを身に付けることで、虫歯予防を行うことができます。
人間の口の中は一人一人異なり、歯並びが悪いと歯と歯の隙間など、歯ブラシの毛先が行き届かずに、磨き残しが生じるリスクも高まります。自身の歯列に沿ったブラッシング方法を行わなければ、毎日歯みがきを行っていても、虫歯を予防することはできません。

妊娠すると虫歯になりやすいって本当でしょうか?

①悪阻
悪阻で気持ちが悪いと、歯みがきが不十分になり、歯垢や汚れなどの磨き残りが多くなるため虫歯菌が増えやすい状態になり、虫歯の発症や進行のリスクが高くなります。

②ホルモンバランスの変化
唾液の性質も変化して粘り気が出るため、細菌が活動しやすくなります。また、妊娠すると分泌される唾液の量が減り、自浄作用が低くなるので、口の中が中性から酸性になりやすくなります。

③食事の回数
胃や腸などの内臓が押し上げられることにより胃が圧迫され、少量ずつ何度も食事をするようになるので、口の中で酸性の状態が長く続き、虫歯ができやすくなります。

甘いものを食べなければ、虫歯になりにくいのでしょうか?

虫歯の原因は主にミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌の1種です。これはショ糖(スクロース)を餌にして増殖し、細菌の集合体である歯垢(プラーク)を作り出します。そして、この細菌が作り出す酸が歯を溶かし始めて、虫歯になります。
この「ショ糖」は、米やパンなどの炭水化物にも多く含まれているため、甘いものを避けているだけでは虫歯を予防することはできません。

知覚過敏症はどうすれば治りますか?

①間違ったブラッシングが原因の場合
正しい歯みがきで歯が削れたり歯ぐきが下がるのを防ぎ、歯の再石灰化を促進することによって知覚過敏を改善します。

②歯周病が原因の場合
原因となっている歯周病を根本から治療する必要があります。

③歯並びや形が悪い人
デンタルフロスや歯間ブラシなども使ってお手入れし、磨き残しがないか、定期的にチェックしましょう。

③歯ぎしりやかみ合わせが原因の場合
「マウスピース」を装着したり、かみ合わせが原因と思われる場合には歯を少し削ってかみ合わせを調整します。

歯の溝が少し黒いのですが、これは虫歯ですか?

理由の一つとして考えられるのは虫歯ですが、歯に黒い筋があるからといって必ず虫歯というわけではありません。
紅茶や緑茶、コーヒーなどを飲まれる方は着色汚れが出たり、歯茎の出血で血液が歯垢と混ざることで黒い歯石が見えることもあります。