夏の水分補給と糖分

8月入りましたが、暑い日が続いていますね。
今回は、「歯」とは直接関係がなさそうな水分補給についてお話しします。
何で水分補給をする?
毎日35度を超える猛暑日が続く中、熱中症対策にと部屋を涼しくしましょう、水分補給をしっかりしましょう、と色々なところで言われていますが、水分補給といえば何が思い浮かぶでしょう?
水分補給といえば、お茶やスポーツドリンク、最近では経口補水液もよく見かけますね。
飲料に含まれる砂糖
お水やお茶ならいいのいですが、スポーツドリンクや、暑い時に口当たりよく飲める炭酸飲料には思っているよりも多くの砂糖が含まれています。
こぼれて手についたジュースがベトベトする、といったことを体験したことがある方も多いのではないでしょうか?
これは飲み物に含まれる糖質が原因です。冷たい飲み物で口の中が冷えると、甘さに対する味覚が鈍くなると言われています。例えばスポーツドリンク500ml中30g以上の砂糖が含まれています。飲み物は消化する必要がないので即座に吸収されて血糖になります。甘い飲み物を飲むことで急激に血糖が上がり、血糖が上がることで喉が渇き、また甘い飲み物を飲んでしまう、と悪循環になってしまいます。
経口補水液について
では、経口補水液はどうでしょう?
経口補水液もスポーツドリンクと同じで食塩とブドウ糖を適度な濃度で水に溶かしたものです。経口補水液はスポーツドリンクよりブドウ糖濃度は低いですが、代わりに塩分濃度が高く、普段の水分補給で飲み続けるとナトリウムの過剰摂取になる危険性があります。
水分補給には何を選べばいい?
お茶も緑茶やウーロン茶などは利尿作用が高いため、水分補給するならミネラルも補給できる麦茶かお水がオススメです。
ただし、30分以上の運動後や、炎天下では汗として塩分も排出されるため、スポーツドリンクや経口補水液を選びましょう。
果物による水分補給
フルーツで水分補給をされる方もいることと思います。
夏の果物といえばスイカ。スイカは水分含有量が約90%と高く、ビタミンA・C、カリウム、リコピンなどの栄養素のほか、疲労回復に役立つと言われるシトルリンや、睡眠の質の向上につながるメラトニンが含まれるため積極的に摂りたいフルーツです。
しかし、過剰摂取はお腹がゆるくなったり、糖質の取りすぎになるため、1日の適量は可食部200g(1〜2切れ)程度です。
利尿作用もあるため摂りすぎると逆効果になります。
スイカだけでなく果物には果糖といわれる糖質が含まれています。
果糖は直接血糖値を上げることはありませんが、肝臓でブドウ糖に変換されます。そのため食べ過ぎると糖代謝の悪化や、中性脂肪の増加につながることになります。
柑橘王国である愛媛県は、温州みかんなど柑橘を摂ることが多くあります。
知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうと体重増加や、血糖値上昇につながります。
果糖は短時間でエネルギーになるため、フルーツは朝か昼に摂るようにしましょう。
飲んではいけない、食べてはいけないではなく、適度に摂取をすれば問題ありません。しかし食べた後そのまま、ではいけません。
水分補給の際に気をつけること
糖類が含まれる飲み物や食べ物を口にした後は、歯磨きができれば一番ですが、出来ない場合はお水を飲んだりうがいをしたり、口腔ウエットティッシュでお口の中を拭うなどしましょう。
要は糖分を口腔内にとどめないことが大切です。【口腔ウエットティッシュ】は災害時などにも使えるので常備しておくといいですね。
夏休みなど長期休暇の間に、むし歯や歯周病が悪化する場合があります。
歯と健康を守るために、規則正しい生活や定期的な歯科検診を受けることが重要です。
こまめな水分補給をしながら健康な毎日を過ごしましょう。