「噛む」と「飲み込む」の力を強化するエクササイズとその重要性

  • 歯にいい話

こんにちは。愛媛県松山市にある松友歯科クリニックです。

日々、無意識に行われている「噛む」「飲み込む」と言う動作。これらが上手くできているのは、お口周りの筋肉や組織がタイミングを見計らって複雑な動きをしているからです。それらの筋肉は使わないと動きが鈍くなってしまいます。「噛む」「飲み込む」の機能を衰えさせない為に、お口の仕組みを見ていきましょう。

「噛む」という動き、実は凄いんです

「噛む」には

①食べ物を細かく粉砕し喉や食道を通れるサイズにする
②消化されやすく栄養分が吸収されやすい大きさに粉砕する
③噛む事で唾液が出て唾液のとろみで喉を通過しやすくする

この3つの役割があります。

噛む事でお口周りが動いて、それが刺激となり唾液が沢山でます。

食べ物を噛み砕き舌で唾液と混ぜながら歯の上に戻す。

という作業を繰り返しています。

噛めば噛むほどとろみが付き、飲み込みやすい塊になります。誤嚥しない為にも、たくさん噛むことが大切です。

「上手に噛める」には、唇・頬・舌の働きも関係しています

唇・頬は食べ物を噛み砕いた時に外に落ちない様に壁を作っています。

舌はお口に入った食べ物の動きを、唇や頬と一緒にコントロールしてくれています。また、食べ物を歯の上に乗せたり、奥へ送り込んだりします。

頬などのお口の粘膜には唾液が出てくる小さな穴があります。お口をよく動かすほど唾液がでます。

唇や頬、舌が不自由なく動かせるのは、お口周りの筋肉がちゃんと働いているからです。筋肉は使わないと衰えてしまい、お肉もたるみがちになってしまうのでしっかり噛んで動かしていきましょう。

口蓋垂があるから「飲み込み」ができる

喉の奥にみえる口蓋垂(のどちんこ)が、飲食物を飲み込むうえで欠かせない役割を担っています。

口から入った食べ物は、咽頭から食道を通って胃に向かいます。咽頭を通る時すなわち飲み込む瞬間には、空気の通り道を遮断する必要があります。その遮断をしているのが口蓋垂です。飲み込む瞬間に口蓋垂が持ち上がり、鼻からの空気が通らない様にしています。

一方、鼻から入った空気は咽頭→喉頭→気管へと入っていき肺まで送られます。鼻の入り口からは今での空気の通り道を気道と言います。普段は口蓋垂がぶら下がっている事で気道を確保しています。

つまり、口蓋垂は「飲み込み」と「呼吸」の調整役をしていることになります。

鼻に食べ物が入らないのも口蓋垂があるからなのです。

唾液が出るとどうなるの?

「よく噛むと唾液がたくさん出ますよ」とお伝えしてきましたが、唾液が出ると何がいいのかをご紹介します。

唾液には「酸の影響から歯のエナメル質を守る」役割があります。酸っぱいものがお口に入ると唾液が分泌され、酸性になりかけたお口の中を中性に戻そうとします。

むし歯は歯の細菌の塊(プラーク)が糖を分解する事で酸を作り、その酸がエナメル質を溶かし進行する病気です。唾液はその酸を中和してくれるので、むし歯の進行を抑えることができます。

最後に「簡単お口エクササイズ」をご紹介します!

ペットボトルエクササイズ

①柔らかめの素材のペットボトルを用意します。
ペットボトルはくしゃくしゃにしておきます。
②ペットボトルを咥えて一気に吸います。

ほっぺふくらましエクササイズ

①唇を内側に巻き込みます。
②頬を膨らませます。
③膨らませた状態で限界の秒数を測り、その秒数を目標秒数として毎日5セット行います。

スマイル&ウインクエクササイズ

①唇を閉じて左右の口角をゆっくりと上げ、スマイルを作ります。
②10秒間キープ、20秒休憩を10セット行います。
③片側の口角を上げ、同側の目を閉じて10秒キープします。
左右交互に10回行います。

たこちゅうエクササイズ

①口元を「う」の形にし、前方へ突き出します。
②10秒キープ、20秒休憩を10セット行います。

まとめ

噛むことは食べること以外にも様々な役割があります。

食べ物をしっかり噛めると言うことは、お口周りが正常に動いている証拠です。お口が衰えない様にする為にも、エクササイズを取り入れお口周りの筋肉をしっかり使うようにしましょう。

また、お口の事でお悩みがある方、愛媛県松山市にある松友歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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