マウスガードで大切な歯を守ろう!スポーツ中に歯が抜けたときの応急処置も解説

  • 歯のお悩み解決

こんにちは。愛媛県松山市の松友歯科クリニックです。
皆さんはスポーツをする際、どのような装備にこだわっていますか? シューズ、ウェア、ラケット……。道具選びに妥協しない方でも、意外と見落としがちなのが「お口の保護」です。

激しい接触・衝突や転倒の可能性があるスポーツでは、歯や顎の保護は安全にスポーツを続けるうえでとくに大切です。

今回は歯科医師の立場から、マウスガードの効果と選び方、そして万が一スポーツ中などに歯が抜けてしまったときの応急処置についてもお伝えします。

1. スポーツ用マウスガードの効果:歯・顎・脳を守る3つの役割

マウスガード

マウスガードというと、ボクシングのイメージが強いかもしれません。しかし実際には、ラグビー、アメリカンフットボール、バスケットボール、サッカー、野球など、接触や衝撃のリスクがあるスポーツ全般で推奨されています。

マウスガードには、主に以下3点の役割があります。

  • 歯と口腔内の保護: 衝撃によって歯が折れる・抜けるリスクを軽減します。転倒・接触の際に、唇や頬の内側を自分の歯で傷つけるリスクも抑えやすくなります。
  • 顎関節の保護: 強い衝撃を受けても、力を分散・吸収し、顎の関節へのダメージを和らげます。顎関節に繰り返し衝撃が加わると、将来的には顎関節症につながることもあるため、予防としても重要です。
  • 脳震盪(のうしんとう)対策: 顎を固定し衝撃を和らげることで、頭部への振動を軽減する効果が期待されています。

さらに、自分にぴったり合ったマウスガードをしっかり噛みしめることで瞬発的なパワーを発揮できたり、体の軸が安定したりと、パフォーマンス面での効果もあります。

2. 競技別マウスガードの必要性|ラグビー・サッカー・野球・剣道など

「自分の競技には必要ない」と思っていても、思わぬケガは起こるものです。特に成長期のお子さまがスポーツに取り組む場合は、競技の種類にかかわらず一度ご相談いただくことをおすすめします。

マウスガードが特に重要とされる競技をご紹介します。

ラグビー・アメリカンフットボール

ラグビー

体と体がぶつかり合う競技では、顔面に衝撃を受けるリスクがあります。多くの競技団体でマウスガードの装着が義務化・または強く推奨されています。

ボクシング・格闘技系

キックボクシング

ボクシングなど、一部の格闘技ではマウスガードの装着が競技規則で義務づけられている場合があります。顔面への直接打撃が想定される競技のため、ルール上の問題だけでなく、保護具としての重要性がとても高いといえます。大会・競技団体ごとにルールが異なる場合もあるため、事前の確認も忘れずに。

サッカー

サッカー

ヘディングでボールが頭に当たる瞬間、その力は顎や歯にも伝わっています。接触プレーによる顔面への衝撃リスクも大きく、特に成長期のお子さまには脳への振動を減らす意味でも、ぜひ検討していただきたい競技のひとつです。

野球

野球

打球や接触による口腔外傷は、野球でも起こります。特にキャッチャーや内野手は、顔面への衝撃を受けやすいポジション。ヘルメットや防具があっても、歯と口元までは守りきれないことがあります。

バスケットボール

バスケットボール

接触プレーの中で、相手の肘や膝が顔に当たることは珍しくありません。防具を装着しないので、歯が折れたり口の中が切れるトラブルが起きやすいスポーツです。

剣道

剣道

剣道は防具で顔を守っていますが、竹刀の衝撃が顎や歯に伝わるケースがあり、マウスガードによる保護が有効です。

3. 市販マウスガードと歯科医院のカスタムメイド、何が違う?

スポーツ用品店には、市販品のボイル&バイト型(お湯で温め、自分の歯に合わせて成形するタイプ)もありますが、歯科医師が強くおすすめするのは、歯科医院で型取りをして作る「カスタムメイド」です。

市販品はフィット感が弱く外れやすいので、いざというときに効果が得られない場合があります。一方、歯科医院で作製するカスタムメイドは、歯型を取って作製するので、ご自身の歯にぴったりとフィットし安定します。また、噛み合わせを考慮し左右均等に力がかかるように調整されたカスタムメイドのマウスガードは、食いしばった際のパワーを全身に伝えやすくしてくれます。競技中にマウスガードが「ずれないかな」「外れないかな」などと気にならなくなるだけで、競技に集中しやすくなりますね。

4.もしスポーツ中に歯が抜けてしまったら?緊急対処の鉄則3か条

マウスガードをしていなかったり、想定外の衝撃を受けたりすると、歯が根元から抜ける(完全脱臼)ことがあります。そんな時、焦って間違った処置をしてしまうと、抜けた歯を元に戻せる可能性が下がる場合があります。パニックにならず、落ち着いて次の「3つの鉄則」を守ってください。

① 抜けた歯の「根っこ」には絶対に触れない

抜けた歯を持つときのポイント

歯を拾うときは、必ず白い部分(歯冠)をつまんでください。歯の根っこの表面には「歯根膜(しこんまく)」という細胞があり、これが生きていれば元の場所に戻せる(再植)可能性があります。指で根っこを触ったり、布でこすったりすると、その細胞が死んでしまいます。「歯根膜には触らない」ことが鉄則です。

② 水道水でゴシゴシ洗わない

汚れているのが気になっても、水道水でゴシゴシ洗うのは絶対にやめてください。水道水に含まれる塩素が、歯根膜の細胞を死滅させてしまいます。どうしても汚れが気になる場合は、流水で数秒サッと流す程度にとどめてください。

③ 乾燥させずに歯科医院へ急ぐ(目標30分以内)

歯根膜は乾燥に非常に弱いため、抜けた歯を乾いたまま放置するのは禁物です。以下のいずれかに浸し、湿らせた状態で運びましょう。

  • 歯の保存液: 抜けた歯を守るための専用液が学校やスポーツ現場に常備されていれば、液に入れて持参します。
  • 冷たい牛乳: 浸透圧が血液に近く、細胞が生き残りやすい環境です。
  • 口の中: 保存液も牛乳もない場合は、頬と歯茎の間に入れて運びます。ただし、飲み込むリスクがあるため小さなお子さまの場合は避けてください。

5. よくある疑問を解消!マウスガードQ&A

当院で実際に患者さまからよくいただく、スポーツ用マウスガードについての質問をまとめました。

Q. 歯列矯正中でもマウスガードは作れますか?

  1. はい、作成可能です。ただし、矯正中は歯が動いていくため、通常のカスタムメイドよりも調整頻度が高くなります。矯正装置(ブラケット)を保護するための特殊な設計も可能ですので、まずは担当医と相談することをおすすめします。

Q. マウスガードをつけると喋りにくくないですか?

  1. 適合性の高いカスタムメイドであれば、装着したままでも比較的スムーズに会話ができます。プロの選手が試合中にチームメイトと連携を取れるのは、精密なマウスガードを使用しているからです。

Q. どのくらいの期間で完成しますか?

  1. 一般的には、型取りをしてから1週間〜2週間程度でお渡しできます。試合の予定がある場合は、余裕を持ってご来院ください。

Q. 虫歯があっても作れますか?

  1. 虫歯治療を優先しましょう。型取り後に詰め物や被せ物をすると、歯の形が変わりマウスガードが合わなくなるためです。まずはお口の状態を整えることが先決です。

6. マウスガードのお手入れと交換の目安

マウスガードは、どんなに大切に使っても少しずつ劣化します。消耗品として、定期的な交換を前提に考えてください。

  • 交換時期: 一般的に1〜2年に一度。特に成長期のお子さまは、顎の成長や生え変わりで形が変わるため、半年に一度のチェックを推奨します。
  • お手入れ: 使用後は水洗いし、専用の洗浄剤で清潔に保ちましょう。熱に弱いため、お湯で洗うのは厳禁です。

まとめ:スポーツ中の歯を守るマウスガード|相談は松友歯科クリニックへ

松友歯科クリニッ院長

歯は一度失うと、自然に元へ戻ることはありません。インプラントやブリッジで補うことはできますが、費用も時間もかかりますし、天然歯とまったく同じ状態に戻せるわけではありません。そう思うと、自分専用のマウスガードを作ることは決して大げさなことではなく、将来の歯を守るための備えといえます。

「趣味のスポーツだし、マウスガードまで作るのは大げさかな?」と思う必要はありません。趣味のスポーツであっても、ケガのリスクは常に隣り合わせです。安全に、そして全力でスポーツを楽しめるよう、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。

愛媛県松山市古三津にある松友歯科クリニックでは、患者さまのお口の状態や競技に合わせたマウスガードの作成・ご提案を行っています。24時間いつでも送信可能なお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

受診をご希望の場合はWeb予約ページからのご予約も可能です。

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