インプラント除去が必要な場合と費用、その後の対処法とは

  • 歯にいい話

こんにちは。愛媛県松山市にある松友歯科クリニックです。

インプラント治療を検討中の方のなかには「万が一、除去が必要になったらどうなるのだろう」「インプラントの除去は保険適用の対象なの?」「そもそもインプラントを除去するケースとは?」などといった疑問をおもちの方もいるでしょう。

インプラントは長く使用できますが、稀に除去しなければならないケースもあります。

本記事では、インプラント除去が必要な場合や除去にかかる費用、その後の対処法について解説します。インプラント治療を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

インプラント治療について

インプラント治療のイメージ

インプラント治療とは、虫歯や事故などによって失った歯を補い、再び噛めるようにするための治療法です。

インプラントは次の3つのパーツで成り立っています。

  • インプラント体(土台部分)
  • 上部構造(人工歯の部分)
  • アバットメント(インプラント体と上部構造をつなぐパーツ)

インプラントで失った歯を補うことで、しっかり噛めるようになります。天然歯のような見た目を再現できる点も人気の理由です。

インプラント治療では、手術をして歯槽骨(顎の骨)にインプラント体を埋め込みます。インプラント体が歯槽骨に定着するのを待って、人工歯を装着すると治療完了です。

手術後にインプラント体が顎の骨に定着するまで3〜6か月程度かかります。そのため、インプラントの治療期間は長く、全体としては数か月〜1年ほどかかります。

インプラントの除去が必要になる場合とは

インプラントの除去が必要な場合のイメージ

インプラントの寿命は10年〜15年程度です。厚生労働省のデータによると、10年〜15年後のインプラントの残存率は上顎が約90%、下顎が94%であることがわかります。メンテナンスをしっかりしていれば20年以上問題なく使用できる方もいます。

上記のデータから考えると、インプラントの除去が必要になるケースは稀です。

とはいえ、インプラントを除去する症例もあります。本項目では、インプラントの除去が必要になるケースを見ていきましょう。

参照元:厚生労働省「歯科インプラント治療のためのQ&A」

インプラント周囲炎になった

インプラント周囲炎は、インプラントの周囲に炎症が起こり、歯周組織が破壊される病気です。歯茎の腫れや出血など、歯周病と同じような症状が現れます。

口腔ケアが行き届かず、同じ箇所に磨き残しがあると、歯周病菌が繁殖したり、プラークが固まって歯石ができたりします。これによって、インプラント周囲炎に罹患するリスクが高まるのです。

インプラント周囲炎は、歯周病に比べて進行が早いため、気づいたときにはインプラント体周辺の顎の骨が溶けていることも少なくありません。顎の骨が溶けるとインプラントがグラグラしてきます。このような状態になると、埋め込んだインプラントを抜かなければならないのです。

金属アレルギーの症状が現れた

顎の骨に埋め込むインプラント体には、金属アレルギーが起きにくいチタンという金属が使用されています。

とはいえ、稀に口の粘膜がただれたり、手や足に湿疹ができたりする方もいるのです。チタンが原因で金属アレルギーの症状が現れている場合には、インプラントを抜かなければいけません。根本の原因を取り除かない限り、金属アレルギーの症状は改善されないためです。

インプラント体が体内に迷入した

インプラント体の迷入とは、インプラント体が上顎洞のほうに移動して鼻腔に入り込むことです。上顎の奥のインプラント手術を行うときに、起こることがあります。

上顎の奥の骨は薄く、周辺には上顎洞と呼ばれる空間があります。上顎の骨の厚さが不十分だと診断された場合は、インプラント手術の際に骨造成という顎の骨を増やす治療を行うことも少なくありません。

しかし、顎の骨が薄い状態で強引に手術をしたり、骨造成がうまくいかなかったりすると、インプラントが上顎洞に移動するケースがあります。インプラント体が体内に迷入した場合は、手術をして除去しなければなりません。

インプラント体が上顎洞に移動すると、鼻から膿が出るなどの症状が現れる可能性があります。そのため、インプラント治療後に違和感をおぼえたときは、すぐに歯科医院を受診してください。

周囲の組織を損傷した

インプラント手術の際に周囲の組織を損傷した場合にも、インプラントの除去が必要です。

インプラント手術前には精密検査をして、神経の位置や血管の位置、骨の厚さ・密度などを確認し、検査結果をもとに歯科医師が慎重に手術を実施しなければなりません。

しかし、インプラント体が不適切な位置や角度に埋め込まれると、神経などの周囲の組織を傷つけ、痛みや痺れが出ることがあります。このように、周囲の組織を損傷し、痛みやしびれなどの症状が続く場合には、インプラントの除去が必要です。

インプラント体が破損した

インプラント体が破損した場合も、インプラントの除去が必要になることがあります。食いしばりや歯ぎしりをする癖があると、インプラントに負担がかかり、破損することも考えられます。

さらに、インプラントの平均寿命は10年〜15年です。インプラントを長く使用していると、劣化して破損することも考えられるでしょう。

インプラント除去の方法

インプラントを持っている人

インプラントを除去する場合、麻酔をしたあとに専用の器具を使って除去します。専用の器具で、インプラント体を埋め込んだときと逆方向に回転させると、除去できます。

インプラント周囲炎などが原因で顎の骨がほとんど溶けている場合は、引っ張るだけで抜けることも少なくありません。また、症例によっては、骨を少し削ってインプラント体を抜く場合もあります。

インプラントの除去にかかる費用

インプラント除去にかかる費用イメージ

「インプラントを除去する場合、いくらくらいかかるの?」「インプラントの除去は保険適用の対象になるの?」など、費用面に関しても気になることでしょう。インプラントの除去にかかる費用や保険適用の対象になるかどうかは、状況によって異なります。

本項目では、インプラントの除去にかかる費用や保険適用の条件について解説します。

保険適用の対象になるケース

保険適用の条件は、以下のとおりです。

  • インプラントの手術を受けた歯科医院以外で除去すること
  • 除去前にレントゲンを撮影し、歯科医師から除去が必要と認められること

上記のように、インプラントの手術を受けた歯科医院以外で除去する場合は、保険適用の対象になります。保険適用で除去する場合は、インプラント1本あたり約1,500円です(インプラント除去の点数460点を3割負担で計算した場合)。骨を削ると、さらに費用が加算されます。

保険適用外のケース

インプラント手術をした歯科医院でインプラントを除去する場合は、保険適用の対象になりません。その場合は、自由診療となるため歯科医院によって金額が異なります。

歯科医院によっては保証制度を設けているところもあり、保証期間内で条件を満たしているときは、無償で除去できる場合もあります。保証期間内にインプラントを除去する状況になったときは、歯科医院で確認するとよいでしょう。

インプラントを除去したあとの対処法

インプラント除去した後の対処法イメージ

「インプラントを除去したけれど、再手術はできる?」「インプラント以外には、どんな治療法がある?」などと考える方もいるでしょう。インプラント除去後、再手術ができるケースとできないケースがあります。

インプラントの再手術が可能なケース

インプラント除去後、除去する原因となった問題が改善されている場合や、骨の厚み・密度に問題がない場合は再手術ができます。例えば、インプラント周囲炎が原因でインプラントを抜いたケースでは、口腔内の状況が改善されていれば再び手術を受けられるでしょう。

また、神経などを損傷し、痛みや痺れなどが原因で埋め込んだインプラントを抜いた場合は、これらの症状が回復している必要があります。インプラントが劣化して破損した場合は、骨や歯茎の状態を再検査後、再手術ができる可能性が高いでしょう。

再手術が不可能なケースと対処法

インプラントの再手術ができないのは、炎症や痺れなど口腔内の状況が回復していないケースです。また、歯ぎしりや食いしばりが原因でインプラントが破損した場合は、まず状況を改善しなければ同じ問題が起こりかねません。

インプラントの再手術ができない場合は、ブリッジや入れ歯など、他の治療法を検討する必要があります。

まとめ

インプラント除去した女性

今回は、インプラントの除去が必要な場合や費用、その後の対処法について解説しました。

10年〜15年後のインプラントの残存率は高く、除去が必要になるケースは稀です。

しかし、インプラント周囲炎や金属アレルギー、インプラント体の破損によって抜かなければならないケースもあります。

インプラントの除去は保険適用の対象になるケースと、そうでないケースがあります。保険が適用されるのは、インプラントの手術を受けた歯科医院以外で除去する場合です。インプラントの除去後に再手術ができるかは、状況によって異なります。

しっかりとメンテナンスをすることで除去するリスクは軽減できます。まずは、インプラントを長く使用できるように、メンテナンスをしっかりと行いましょう。

インプラントを検討されている方は、愛媛県松山市にある松友歯科クリニックにお気軽にご相談ください。

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